WG紹介

 

○WG1(復興道路品質確保システム研究WG):

 東日本大震災からの復興が急ピッチで進む中,東北の復興道路,復興支援道路等でのコンクリート構造物の品質確保が具体的に動いています.ここでは山口県で開発された施工状況把握チェックシートや,透気試験,表面吸水試験,目視評価法などの技術が活用され始めています.これらの技術を活用して寒冷地であり凍結防止剤散布下において高耐久化が求められる構造物での品質確保を達成するPDCAシステムを構築します.具体的には厳しい寒冷環境において耐凍害性を確保するための空気量の確保や,適切な設計・施工がなされるための仕組み作りといった課題も取り扱います.

○WG2(品質確保システム推進WG):

 現在,山口県では,H19から運用されているひび割れ抑制システムが発展し,品質確保ガイドラインの制定が間近です.コンクリート施工記録を設計段階から活用して初期ひび割れを抑制する真のPDCAシステム構築のチャレンジが重ねられています.本委員会では,山口県の取組を参考にして品質確保システムの高度化とこれを全国各地で展開するためのプロトタイプの検討を行います.

○WG3(品質確保マネジメント研究WG):

 上記の二つの実践的なシステムと密に連携し,品質確保,適切な総合表はシステム,人材育成を全国に展開していくための具体的な方策を,建設マネジメント分野の技術者,研究者とも実践を念頭に置いた議論を重ねます.

○WG4(点検データ活用WG):

 社会基盤構造物の老朽化が社会問題と認識されるなか,国交省では橋梁の長寿命化修繕計画に続き,橋梁の点検(5年に一回,近接目視)を義務化するほか,道路やトンネルを定期的に点検する方針を打ち出し,運用が始まろうとしています.これにより,これまでの直轄国道や高速道路,鉄道構造物のみではなく,地方自治体の橋梁を含めた大量の点検データが収集され,今後は蓄積されることになる(ビックデータ).この点検データの有効な活用法には,劣化予測,補修法の検討,維持管理方針,予算計画,新設構造物の具体活用法,今後の方向性は見出されているとは言えません.本WGでは,主に橋梁やトンネルの点検データを事例に,データの収集と蓄積方法について整理し,その活用方法について現状と将来性を示します.データ活用方法については,実際の点検データを用いて,WG委員が多角的に分析を加えることで,具体的に示します。特に,新設構造物の構造形式や維持管理方法への提案を,データを通じて行います。これらを通じて,データ有効活用のために今後必要な点検方法や蓄積法や改善点も纏めます.


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