沖縄県における品質確保

 沖縄県は亜熱帯海洋性気候におかれた島嶼県であることから,コンクリート構造物は厳しい環境作用を常に受けています.このため,設計における高耐久化と施工管理における品質確保の取り組みが必須です.また,沖縄県建設技術センターでは,厳しい環境作用下に置かれたコンクリート構造物の劣化現象のメカニズムの解説を目的とした座学,さらに環境作用と劣化程度などの関係を説明する現場教育に関する研修会を主に構造物管理者向けに毎年開催し,人材育成の取り組みを行っています. 

コンクリート構造物の高耐久化に向けた取り組みとして,フライアッシュコンクリートの利用促進が挙げられます.詳細は以下のリンクを参照してください.

富山潤:沖縄県の離島架橋の整備状況とコンクリート構造物の耐久設計・品質確保 に関する取り組み,道路構造物ジャーナルNET

砂川勇二:沖縄県におけるフライアッシュコンクリートの利用促進について,コンクリート工学,Vol.52,No.5,pp.454-458,2014(ただし,会員のみ閲覧可能)

 また,沖縄県の気候や島嶼性などの特殊環境条件に適したコンクリート構造物の品質確保の仕組みつくりを行うために,山口県における品質確保の取り組み(山口モデル)を参考に検討が進められています.詳細は以下のリンクを参照ください.

風間洋:沖縄県における品質確保に向けた取り組み
(土木学会 コンクリート構造物の品質・耐久性確保マネジメント研究小委員会(229委員会)資料。転載許可済み。)

 人材育成の取り組みとして,沖縄県建設技術センターでは,県市町村職員を対象とした研修会「沖縄県におけるコンクリート耐久性」を毎年実施し,コンクリート構造物の耐久性に対する管理者の知識向上および意識改善を行っています.詳細は文献3を参照ください.

<その他の主要な参考文献>
1) 富山潤:沖縄県の離島架橋の整備状況とコンクリート構造物の耐久設計・品質確保 に関する取り組み,道路構造物ジャーナルNET
2) 砂川勇二:沖縄県におけるフライアッシュコンクリートの利用促進について,コンクリート工学,Vol.52,No.5,pp.454-458,2014
3) 風間洋:沖縄県におけるコンクリート耐久性に関する研修会,塩害環境の定量評価に関する研究小委員会(348委員会)委員会報告書,コンクリート技術シリーズ111,pp.72-73,2015.11


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